西成は天下茶屋にある喫茶店「マル屋」が安すぎてわけがわからない。
こんにちは、三度の飯より飯が好き、摩擦メキシカンです。大阪の西成、といえば最近星野リゾートが進出を決めたことで話題になっている地域ですね。
星野リゾートが大阪初進出、22年春にホテル 観光需要狙う
客室数は約600室を想定し、同社の施設としては「星野リゾートトマム」に次いで2番目の規模になる。約500室は30平方メートルのスタンダードタイプを想定する。宿泊料金は未定だが、旗艦ブランドの「星のや」(平均7万~8万円程度)よりは低く設定する見込み。
西成は大阪の良いところと悪いところが全て凝縮されたエリア、というのが僕の印象ですが、今日はそんな西成にあるぶっとんだ喫茶店を紹介したいと思います。
それがこちら、マル屋さんです。
最寄り駅は西天下茶屋駅。駅から南へ1分も歩くと商店街があり、その片隅に目的地が見えます。店内では少し気難しそうなおじいちゃんが奥に座っていました。
西成といえば激安飲食店が多いイメージですが、その中でもこちらのお店は群を抜いて安いです。
参考までにお店にあるメニューをご覧いただきたいのですが・・・
味のありすぎるメニューに書かれた値段をご覧ください。まるで1970年代にタイムスリップしたかと錯覚するほど安いです。ちなみに西成のあいりん地区で生まれ育ち、20年以上前からこちらの店に通っている友人曰く、小学生の頃より今の方が値段が安いとのこと。ですので手書きでディスカウントされたのは恐らく20年近く前からだと予想されます。
営業時間も横線が引かれているので正確な営業時間がわかりません。
一番高額な鍋焼きうどんでも400円。デフレ社会の根深さを感じます。以前DEBOO!JAPANで喫茶Yに関する記事を数本書きましたが、あちらと同じでこちらも食材を盗んできて売っても儲からないのではと感じた次第です。
こんなに安いってことはどうせ一口サイズの料理が出てくるのだろうと勘ぐる方も多いかと思いますのでさっそくですが運ばれてきた料理を順次紹介します。
これがそれぞれ200円のチョコレートパフェと小倉パフェ。普通サイズ、極めて普通サイズです。
これが80円のホットケーキ。1枚80円ではない、2枚で80円だ。
これが250円のカレーライス。すまん、写真の撮り方がイマイチで美味しそうに見えないが結構美味い。黄身まで添える豪勢さ。仮にボンカレーで作っていたとしても原価ギリギリになるのではないでしょうか。
※追記:先日友人が訪問した際、カレーがクソまずく酸っぱかったという情報を得ました。レトルトだと思っていましたが、もしかしたら手作りなのかもしれません。(逆にすげぇと思った次第です)
250円の焼飯。しかもスープ付き。これも普通に食える。ってか好きな人はハマる味かもしれない。
250円のサンドイッチ。これが一番妥当な金額に思えました。が、お皿の横にそっとミカンを添えてあったりパンが分厚かったりサービス精神を感じます。
コーヒー(100円)。全然普通に飲める。普通喫茶店ってコーヒー代を高めに設定して利益を上げるはずなのに意味がわからない。
店主になんでこんなに安いのかを尋ねたところ、身じろぎひとつせずに虚空を見つめていたが、やがて岬ように旨言った。
「なんでやろうなぁ」
深い。店主もわからないなら誰にもわかるはずがない。1500円弱の会計を払い店を後にしました。
大阪観光といえばUSJや海遊館、キタやミナミのショッピングエリア、少しサブカル散らした人は中崎町あたりを観光するのが主流かもしれません。ガイドブックを見ればそんな場所が多く載っていますから。観光のメインはそういった場所を巡るべきかもしれません。でも、せっかくなら数時間でもいいので時間を作って西成エリアあたりも観光すると新しい発見が出来るかもしれません。
もし後悔するような体験があったとしても、それこそが旅の醍醐味ですし、後に笑える思い出になると思います。
ただ、西成だけは場所を間違えるとこのようなとんでもない異次元にたどり着く可能性もありますので、あくまで自己責任でお願いします。
〜次回予告
大阪の下町らしさを味わいたいなら北加賀屋とかも面白いよ。食べ物屋さんも宿泊所も。