大阪の九条で発見した韓国人が営むお好み焼き屋「チング」がヤバい。
今日は関西人のDNAともいえるお好み焼きを紹介したいと思います。
さて、大阪はお好み焼きのメッカとも言われ、チェーン店の「鶴橋風月」や「ぼてぢゅう」、ねぎ焼きの「山本」などのメジャー処をはじめ、フレンチを取り入れた創作お好み焼きの「呑喜帆亭」、白いソースでワインと味わう「Vin樹亭」、など多岐に渡ります。そして大体の家庭にはホットプレートがあり、お好み焼きを作れない人は人に非ずといった風潮まで蔓延している頭がオカシイ楽しい街だ。
そんな関西人と今回訪れたお店はコチラ。
九条駅から徒歩2分ほどである「チング」。大阪ドームからも割と近い。
「なんか韓国人がやってるヤバいお好み焼き屋さんがあるけど行かへん?」
15年来の友人でもあり、今は松竹芸能であらじおというコンビを組む原田からそう食事に誘われた。韓国人が作るならチヂミとかの方が美味しいんじゃね?と思ったけど、面白そうだったので訪問することにした。
外観はこんな感じ。今調べて知りましたが、チングって韓国語で「友達」みたいな意味らしいですね。
メニューも外から一目でわかるよう親切に掲示してある。
値段もリーズナブル。ちょっとテンション上がってきた。
「他府県からも来られます!!」だそうだ。そして、お店選びで失敗したくない人のためのグルメサイトとして御馴染みの食べログで数%しか選ばれない「食べログ話題の店」らしい。残念ながら僕にはステッカーを発見することは出来なかったが、恐らくそうなんだろう。
他府県どころか外人も沢山いてた。なんかどこかで見たことあるなと思ったら、関西の実業で活躍する有名なラガーマン集団だった。タックルをかまそうか悩んだが、土俵がないのでやめといた。
見た目は少し怖かったけど気さくな人達でハイタッチをしながら入店。
店内の様子。ラガーマン集団が盛大に食い尽らかしたあとだったけど案外綺麗に片付けられてた。清潔感のある店は信用できる。
まな板の上にある牛スジ、大量の卵をキャベツで押さえ込むスタイル。素晴らしい。
店内はガラス戸もあり開放感がある。
窓の角の方にひっそりと「A5のヘレ」たる文字が。
これはもっとアピールすべき内容では?と感じた。
あと記事書いてる内にこの張り紙の右上に「食べログ話題の店」のラベルを見つけた。大変申し訳ない。
席には鉄板が鎮座し、僕らを出迎えてる。
それはそうと
「鉄板+デブ=誰かが腕を焼こうとする」
この方程式も鉄板だ。
机の横にはソースやデブのチングことマヨネーズ、青のりや鰹節が並ぶ。
鰹節は粉末タイプもあった。
韓国人がやってるんだからキムチは美味しいだろうと思い注文。
本場のキムチは食べたことないけど、普通に美味しかったので日本人が好きな味付けにしてあるんだと思う。白菜はシャキシャキでビールが進む。カプサイシンで刺激され食欲もモリモリ湧いてくる。
えっと、これな、とんぺい焼き。
目玉焼きを焼いて、その上に豚肉を乗せて、ひっくり返しただけ(っぽい)。
運ばれてきた瞬間「ナニコレ?w」と笑ってしまった。
三等分したらこんな感じ。
切ったところで豚肉と目玉焼き以外は何も出てこない。
至ってシンプル。
シンプル・オブ・ザ・イヤーがあれば2015年最優秀候補だと思う。
しかし、
このとんぺい焼きが美味い。美味すぎる。
画像を撮り忘れたのだが、ソースとマヨネーズ、更に鰹節と青のりをかけて食べたらむちゃくちゃ美味い。
ビールとの相性も抜群だ。
エリンギの鉄板焼き。これも美味しい。
感動こそ少ないが、予想した通りの味で裏切らない。
ミックスお好み焼き。
ちなみにこれ、別にまだ一太刀も浴びせてない状態。
来た瞬間にまた笑ってしまった。はじめてのお好み焼き作りに挑戦して失敗したかのような状態。
笑ってばかりもいられないのでとりあえず調理。
ソースとマヨネーズを投入したらなんかそれらしくなってきた。
そういえばこのお店、関西の店では比較的珍しく調理されたお好み焼きを持ってきてくれる。
自分好みで作りたい人が多い関西圏ではセルフの店が多かったりするので他府県からきたらどうすればいいか困ったりするから僕的にはありがたい。
鰹節と青のりをかけて完成。
普通のミックス焼きなんだけど、なんか漂う創作感。
とりあえず一口食べてみて、その感想は
美味い。
え?なんで、ナニコレ新しい。そう思えたお好み焼き。
ネギを中心に野菜のシャキシャキした食感が十分残り、広島風かと思いきや、よくよく食べたら大阪風っぽい。なんだか両者のいいとこ取りをしたような食感と味だった。
そして焼そばをオーダー。こちらは至って普通の焼そば
…に見えたがこれも超美味い。
食感モチモチして美味しい。看板にも書かれていたが、どうやら生麺を使用しているらしく、随所にこだわりが見られる。食べログを見る限りでも焼そばが一番オススメのお店らしいが、まさにその通りの味だった。
【ひみつの裏メニューいろいろ有】
こちらも頼んでみたかったけど、閉店時間になったためあえなく退席。
鉄板焼きメニューも充実してたので次回訪問時に頼んでみようかと思った。
ビールを軽く飲み、ちょっとしたツマミを頼み、お腹いっぱい食べて3人で7300円。お好み焼きって店で食べると原価の割に高くつくよね、と愚痴を言う関西人も納得の価格帯だ。
この店の料理を食べて
「見た目も大事だけど、やっぱり一番大事なのは味だよなー」
と強く感じた。
そして、それは僕ら人間にも言えることで、
「外見がスマートな方が何かと持て囃される傾向にあるけど、やっぱり最後の最後で大事なのは『中身』だよね」
と。
そう再認識できた素晴らしいお店だった。
どうもありがとう。