朝から超絶腹が減ってたのでボリューム満点のとん汁食ってきた
〜2016年現在、十八番の天五店は朝の営業がなくなっております。豚汁が食べたい場合は天六にある十八番本店をおたずねください。
冬、感じてる?
最近半袖Tシャツ&ジャケットではめっきり涼しい季節になってきたので、ロンT&ジャケットへ衣替えをした摩擦メキシカンです。衣替えした状態でも外はまだ少し肌寒く、電車やオフィスに入ると汗をかきはじめる厄介なこの季節、皆様はいかがお過ごしでしょか。
暖房を発明した人の罪は大きいですね!
ところで今日は大阪市内(特に北区周辺)にお住まいの方へ、この時期最高の朝食を食べさせてくれるお店を紹介したい。
JR天満駅から天神橋商店街内を方面へ7-8分歩く。左手にメガネ市場がある商店街内の交差点まで辿り着いたら左手にこのお店が見える。
〜中華食堂 十八番(じゅうはちばん) 天五店
一応地図も貼っておく。
少しズームアウトしすぎましたが、あとはまあ嗅覚で辿り着いてほしい。
正式名称は「じゅうはちばん」なのだが、熱狂的なファンからは「おはこ」と呼ばれている。ちなみにこの呼称を巡る争い、いわゆる「十八番(おはこ)x十八番(じゅうはちばん)論争」は根が深く、大阪の一部地域では十八番派と十八番派が血で血を洗う論戦を繰り返している。規模は小さいが、きのこxたけのこ戦争よりも凄惨な状態だ。最近では十八番派が勢力を広げ、十八番派を徐々に追いつめていると聞いた。
十八番派に見つかると厄介なので大きな声では言えないが、僕は断然十八番派だ。正直、十八番派って少しダサいとすら思ってる(笑)
さて。
昼は中華料理店だが、朝だけ和食を出しているこの店、営業時間は4時59分〜11時00分だ。11時00分を過ぎたらランチ営業に変わり、ノンストップで翌4時01分まで営業している「ほぼ24時間営業」のお店。この開店/閉店に潜む謎の1分については、8000字を超える内容となり、さらに涙なしでは到底語れないエピソードのため、いつか来るべき時に語りたいと思う。
ちなみにここから北へ徒歩5分、天神橋商店街を抜けきり信号を渡ったところに十八番本店あるが、僕は天五店の方が好きだ。雰囲気が合ってる。いつも訪れるのはこっちのお店ばかり。
看板に堂々と書かれた四十年の歴史を誇るとん汁定食。
これが是非この時期に食べてほしい朝食だ。
店内に入るとまず目の前に楽園(小鉢)が広がる。
50円コーナーは生卵や酢の物などが並び、100円コーナーには簡単な揚げ物や卵焼きに納豆、少し多めに盛りつけられた香の物が並ぶ。画像ではわかり辛いが150円コーナーまで足を運べば魚(鮭と塩サバ)などの一騎当千の猛者達が並ぶ。
おかずも取りたくなるが、ここはグッと我慢してほしい。
敢えておかずは取らないのが「通」の嗜み方なんだ。
店に入ったらレジの前にいるおばちゃんに「TONDAI!」と言おう。これでとん汁定食(ご飯大盛)がオーダーされる。
実にシンプル。無駄がない。
(これは余談だが、僕らみたいな体型した男が「TONDAI二つ!」と頼んだら何も聞かれず普通に二つ出てくる実に顧客の特性を熟知した卓越したオペレーションを魅せてくれる。)
とん汁とご飯とお新香が並ぶ。
「え、これだけ…。これじゃあご飯全部食べれないよ><」となげく甘ちゃん坊やは置いてきぼりだ。全然これだけで食える。むしろご飯が足りなくなる。ここのとん汁は本当にご飯が進む。おかずなんて頼む必要は一切ない。
お新香を一口で食べ、ウォーミングアップを終えたらいよいよ本番だ。
とん汁というよりは、ぶた鍋といったほうが適切かもしれない。ふんだんに野菜に入っており、少し怪しい赤身帯びた豚肉が鎮座している。どう煮込んだらこの色が出るのかは不明だが、美味いから問題ない。味は豚肉かどうかと聞かれたら正直自信が無くなるが、美味いから仕方ない。たぶん、この汁にチャンポンの麺を投入したらむちゃくちゃ美味いと思う。夜の裏メニューとしてチャンポン豚汁を出せばかなり流行りそう。
野菜を一口食べたらすぐご飯が欲しくなる。弥生時代から日本人に刻まれたDNAがご飯を誘う。他におかずなんて一切いらない。気が付けばご飯をおかわりしていることだろう。
野菜の煮込み具合は正直時間帯によって大きく変わる(今回は少し煮込みが浅かった)。くたくたに煮込まれていればいるほど美味しい。野菜がシャキシャキの時も美味しいが、一番美味しいタイミングはやはり少しぐちゃっと煮崩れした野菜だ。このタイミングを悟るのはとても難しいが、過去100回以上訪問した僕の経験からいけば7時台が一番タイミングが良い気がする。
まあそれでも運次第なのでここばっかりは祈るしかない。
ただ、当たり外れはあろうと冬にとん汁は最強だ。
日本に生まれて本当に良かったと思える瞬間である。
最後にメニューの一覧も紹介したい。とん汁の他にかす汁と朝食がある。かす汁は鮭がふんだんに入った冬期限定メニュー(冬期以外は貝汁定食ってのがある)、朝食は味噌汁とご飯のシンプルなセットだ。少し前まで朝丼という名の天津丼があった気がするがなくなったのかな。
そして朝メニュー下の黒板には気になるワードが。
サーロインステーキが500円…だと…!?
なんだこの安さは。まったく意味がわからない。この店、お昼は普通の中華料理屋さんなんだが、なぜサーロインステーキがあるんだ…。しかも500円。これは無職で時間がある今の内に突撃したくなった。
ちなみにこの十八番、近くにある中華のお膝元、餃子の王将を蹴散らす程天満エリアでは名の通ったお店だ。是非一度訪問してほしい。