食べログ低評価の店で食べたチャーハンがむちゃくちゃ美味しかった
年に2-3度は1週間ほど東京へ行き、仕事の合間に食べ歩きをすることがここ数年の定番になっているのですが、今日はその中で出会ったマイナーなお店を一つ紹介したい。今回このお店を訪れたキッカケは長年の友人と草加で飲むことになり、最後の〆に看板に惹かれてふらっと立ち寄ったことから始まる。
上海亭 草加支店 – 草加/中華料理 [食べログ]
「〆に中華料理店に行く奴は信用できる。」
そう豪語する中年太りの兆しが見えた意識の高い友人に乗せられ、既に世界一のモツ鍋と世界一のデザートを食べ満足し、余韻に浸っていた僕は自身を恥じた。まだまだ自分より痩せている奴に教えられることが沢山ある、そう思えた夜だった。
「看板が赤い中華料理店は信用できる。」
そう豪語する中年太りの兆しが見えた意識の高い友人は既にこの赤い看板を見た瞬間からお店に入ることを決めていたようだ。後から調べたのだが、食べログ評価「3.0」。そもそもレビューがほとんどないこのお店。
普段食べログで店を決めることがあまりないのだが、美味しい店に出会って後日食べログで調べたら大体「3.2〜3.4」を推移した店が多い。そして、この店は微妙だなと感じたら「3.0」前後を推移してる店が多い。食べログで高得点だからといって美味いとは言えないが、自分が美味しいと思った店は食べログで高得点、というのは誰しも一度は感じたことがあるのではないだろうか。
「仲里依紗のポスターがある店は信用できる。」
そう豪語する泥酔状態の友人の一言が駄目押しとなり入店。僕にはそのポスターは石原さとみにしか見えなかったし、そもそもの信用出来る根拠は全く教えて貰えなかったが入店した。店内は思った以上に広く4人掛けの席が10以上あったのではないだろうか。時間は22時過ぎだっただろうか、深夜2時まで営業してる店なので閉店までまだ時間は全然あるが、客は0人。
「イラシャイマセ!ドチラニナサイマスカ?」という元気いい店員さんの声もどこか虚しい。なぜなら座れない席はない。
フリー。圧倒的フリーダム。僕らは自由を手に入れていた。
ひとまず4人掛けの席に座り、おしぼりが運ばれてくる。デブに優しいタオル系のおしぼりだ。肥満からくる汗と、冷や汗が交じった顔を拭く。この時、若干生臭い匂いがしたのだが、おしぼりが悪いのか自身の皮脂に問題があるのかわからなかったので(前者だと思うものの)そっとおしぼりを置いた。
「生ビールが美味しい店は信用できる。」
そう豪語し注文する尿酸値と意識の高い友人であったが、おしぼりの件があったので瓶ビールへ変更して貰った。これは余談だが、瓶ビールはお互い注ぎ合えるので特に仕事関係の飲み会では重宝できる。生ビールで乾杯してグイっと飲みたい日もあるが、コミュニケーションの架け橋としても、安定性も求めるにしても瓶ビールは非常に都合がいい。
「炒飯の美味しい店は信用できる。」
もはやコイツは何でも信用しすぎだろうという言葉が寸前まで込み上げてきたが、10年来の友人である彼にそんなことは言えなかった。チャーハンだけで10種類近くはあったが、悩んだ時は基本が一番。オーソドックスに「チャーハン」を注文した。「レタスチャーハンは信用でk」と豪語した友人はレタスチャーハンを注文。瓶ビールを飲みながら待っていたら数分で持って来た。
「手際がいい中華料理店は信用できる。」
そう豪語する友人だったが、これは僕も完全同意なので特に言いたい事はなにもない。まずはオーソドックスなチャーハンが運ばれてきた。
あれ、普通に美味そう…。パラパラ感もしっかりある。
ボリュームも凄い。〆のチャーハンだから頼まなかったが、もし大盛りにしたらかなりのボリュームじゃないだろうか。
パシャパシャ写真を撮ってたら友人のエビレタスチャーハンが運ばれてきた。
これも美味そう。オーソドックスなチャーハンよりパラパラ度が増してる気がする。もともとの仕様なのか、料理人がこの2品の間で圧倒的成長を遂げたのかは不明だが、めちゃくちゃ美味そう。
とりあえずオーソドックスなチャーハンを一口食べてみた。
食べた瞬間「旨っ!」と叫んだ。もしこの店に馬肉があったら店員は馬肉を注文したのかと勘違いするほど大きな声で叫んだ。そのくらい美味しかった。あっという間に完食してしまった。
ーチャーハンの美味さを決める要素なんだろうか。
僕はご飯の炊き方(パラパラ感)、具材との相性、調味料のバランス、そしてその元にあるのは炒める際の大量の油だと思う。油を多くする程タマゴのフワフワ感が出て美味しくなる。恐らくこのお店も油を多く使っているのだろうが、それを感じさせない。そしてタマゴが美味い。何故だかわからないがタマゴが美味い。しっかりタマゴの味を残しつつ、チャーハンとして成立している。今まで最高に美味いと思っていたチャーハンは香港の王子飯店で食べた炒飯だったが、それと双璧をなすほど美味しかった。
〜王子飯店の炒飯
「レタスチャーハンがある中華料理店は信用できる。」
そう豪語する尿酸値と意識の高い友人だったが二口ほど食べた時点で胃袋と魂の限界に達したらしく、エビチャーハンをこちらへ託してきた。
既に満腹に近い状態だったけどエビチャーハンも一口食べてみた。これもめちゃくちゃ美味い。おしぼりは生臭いのにエビはしっかり調理され一切の臭みもなく味付けも抜群だ。レタスもシャキシャキ。こちらもタマゴの味がしっかり残っておりとても美味しい。
なぜこの店が流行っていないのかわからない(たまたま客が少なかっただけかもしれない)が、この店のチャーハンは是非一度食べてみてほしい。他の料理は食べてないので一切保証できないが、少なくともチャーハンだけは本物だ。後日レポートしようかと考えている「草加にある世界一のモツ鍋屋さん」で腹を満たし、〆にこのチャーハンを食べるコースは都内からでも十分行く価値はあるだろう。ありがとう上海亭。
〜最後に
食べログに頼らず、己の嗅覚のみで美味い店を見つけれる奴は信用できる。
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